まだまだ昼夜の温暖差がありますが、皆さんいかがお過ごしですか。風邪に注意してくださいね。
先日の Pygmy Outdoor Lifestyle School で長距離歩く日(※週 1回あります)のこと。さぁ、どこへ行こうか、と子ども達と相談した時に、6歳の子とこんなやりとりをしました。
私「今日はどこに行きたい?」
子「海!」
私「おー、海かー!結構遠いよ」
子「え、海まで何kmあるの?」
私「20kmくらいかな。ちなみに和泉多摩川までは片道 5kmだよ(ここもよく行く場所)」
子「(ちょっと計算する)じゃぁ、往復で 40kmだから。。。え!?そんなにあるの??うぇーー、何時間かかるかなー?」
私「大人の足で 8時間くらいだから、子どもだったら 1日かかるかもねー。」
(心の中で)そっか、遠いところへ行く挑戦をしたいんだな。素晴らしいチャレンジ精神だな。じゃあ、今日は海までは行けないけどせめて新幹線あたり(往復 15km)まで頑張って遠出してみるか!
と、思いきや
子「(即答で)やっぱ、砧公園行くー!!」
私「近っ!(笑)え、砧公園でいいの??(※往復3km)」
子「砧公園(が)良いんだよ!」
私「そっか。じゃいこっ!」
と、この日はこうやって砧公園行きが決まりました。この子にとっては、シンプルに好きな所へ行きたくて、それが時には海であり、和泉多摩川であり、新幹線の所であり、なんですよね。このように「No Limit」の思考になるには、言葉通り大人が制限をかけない環境をつくってあげることが大事ですし必須です。
「あれしたらダメ、これしたらダメ」と言われ続けると段々と思考にも制限をかけるようになって「何だったらOKって言われるかなー」を軸にして考えるようになります。つまり、その子が持つ自由な発想から湧き出るものではなく、大人(第三者)が喜ぶことに頭を使うようになっていきます。これって、自分に正直に生きることではなく、他人の人生を歩むことと同じでなんですよね。
なので、Pygmy School ではそうならないように、普段から子ども達には好きなことを言ってもらうようにしていますし、それらをどうやったら実現できるか一緒に考えて実際に挑戦(行動)するようにしています。例え、成功しなくても、です。
学びとは、教えられたことを覚えることではなく、自らの体験によって得た経験や感覚(自分だけの感じ方)のことですから、挑戦して失敗することは立派な経験の一つなんですよね。シリコンバレーには「失敗は経験だ!( Failure is Experience )」という素敵な言葉があります。
子どもが何かやってみたい!と言った時は、その瞬間がその子の成長や学びにとって最高のタイミング(オポチュニティ)ですから、その機会を活かすのか潰すのか大人は重要な役割を担っています。熱は一瞬ですし、知的好奇心の育みもこの一瞬一瞬の積み重ねなんですよね。
「あれやりたい、これやりたい」が実現(挑戦さえ)できないことは、我慢する力とは言わず、諦めることを学ぶことになり、それって大人が挑戦しないことを教えているようなものです。自由闊達に言える環境ってホント大事ですよね。

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