子ども達のリクエストで川崎市側の多摩川河川敷(通称"川崎ベース")で「から芋焼き」をすることになりました。あ、Pygmy Outdoor Lifestyle School には、何をして遊ぶのか自分で考えて決める日があります。自分の人生は自分で決めるマインドづくりです!


アクティビティが決まった後、子ども達はいつも以上にやる気満々で、から芋焼きをするには何の道具が必要か自分で考えて用意していました。Pygmy School では上の子が下の子のお支度や準備をするのですが、それもいつもより速い速い(笑)。どれだけ、速く行きたかったのかが非常に分かりやすかったです。


川崎ベースの河原に着くと大きい子はから芋探しに取り掛かりました。その間、小さい子達は木の枝を探したり、河原の石を並べたり、と忙しく遊んでいました。で、から芋部隊は探しても探してもから芋は見つかりません。以前、掘り起こした場所にもなく、もっと広範囲に探してもなく、どこにもない。。。


それもそのはず。から芋が収穫できるのは秋なので、無いはずですよね。でも、とにかく自分でやってみて自分の目で確かめることってとっても大切なので、大人は口出しせずに見守って、"何も無い発見"をしてもらいました。もしかしたら犬のような嗅覚(感)で地中に埋まっているから芋を探し当てることもあるかもしれませんしね(笑)


「教える」って口で言えば良いだけなので簡単ですし、教えられる子も身を持って体験する必要がなく覚えられるのでラクですが、これだと次の問題や困難が出てきた時に本質的な問題解決力が身についていないので、また教え(答えや How to )を請うようになります。そうやって教えられることに慣れると一から十まで教えられないと問題を解決できない人になっていく弊害があります。


今回のことで言えば、から芋を見つけることはできませんでしたが、この子は「以前あったのに無いこともあるんだ」ということを知り、「それは何故だろう?お天気なのか、季節なのか、誰か(動物や人間)が食べたからか?」と疑問を持つようになる = 自分の頭で考えるようになります。


実際に「そっか、なかったかー。何で無かったんだろうね?」と聞いてみたら「誰か持って行ったか、犬か猫が来て食べたのかも。あ、でも前に採った時は冬の前だから時間(季節)かもね」とあれこれ自分で考えて答えを出していました。


もし、今回大人が「から芋が取れるのは秋だから探しても意味無いよ」なんて言うと、この考える機会はなく、それって大人が子どもの考える機会を奪っていることと同じです。悪気はなくても。この子はから芋はゲットできませんでしたが、自分の頭で考える力をゲットしましたし、次にまたどんな問題が起きても考えるでしょう。


物事を貪欲に知りたいという意欲は誰にでもあり、Pygmy School ではこの知的好奇心を潰さないことを重要視しているので、口で教えるのではなく、子ども自身に身を持って体験してもらっています。ぜひぜひ、皆さんも子どもには何でも体験させてあげてください!


ちなみに、から芋(唐芋)を調べたらサツマイモの事を鹿児島ではから芋と呼ぶそうですね。鹿児島の方、そうなんですか?元々は、中国(唐)から入ってきた芋だから唐芋。その後、薩摩地方で食べられていたから東(江戸)の人はサツマイモ、と呼んだそうな。


で、多摩川の河川敷に自生しているから芋はサツマイモの事ではなく、生姜に似ている芋です。下記のブログにから芋の写真が出ていましたが、青森県では「キクイモ」と呼ぶそうです。


<参照:まるごと青森>


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