いつも笑顔の「優しいお母さん」でいたかった。
私のお母さんがしてくれたように
温かい手作りのご飯に
子どもを早寝早起きさせて
「叱らない子育て」なんて本も読んで
いいお母さんになることを
夢見ていた。
だから
子どもを怒る度に、自分を責めて
涙を流して罪悪感を感じた。
私は「いいお母さん」にはなれない
それが悲しかった。
けれどある日
子どもは言ったんだ。
「お母さんはぼくと遊ぶために
生まれてきたんだよ」
それが、この子にとっての
「理想のお母さん」
今私は、子どもと一緒に笑うために
ここにいる。
私は初めて
「理想のお母さん」になれたんだ。
***
『理想のおかあさん』
あの子がまだお腹の中にいたころ
楽しい毎日を思い描いてお腹をなでた。
いつも笑顔の「優しいお母さん」でいたいと思った。
だけど、生まれてから初めてわかることがあった。
こどもは決して「わたしの思い通り」には育たない。
理想とかけ離れた毎日、どなって怒って泣いて、感情があふれだす。
そう 優しいだけのお母さんにはなれなかった。
だけどね、どんなに困っても悩んでも大変でも
あの子のことが大好きで、心の底から愛しているんだ。
上手くいかないことばかりでも、寝顔に謝る毎日でも
あの子への愛は変わらない。
不器用でいい、理想のお母さんになれなくていい。
その不器用さが「愛情」というのだから。
こどもと一緒に育てばいいんだ。
***
『理想のおかあさん』はこちらのフォトブックに掲載されています
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