※これは 2014年10月11〜12日に体験したことを記しておいた記事です。


〜前編〜


***


大雪渓に着くと辺りは真っ白な世界となり、感動と共に疑問が浮かび上がる。


転んだらどうなるのかなぁ・・・?スキー経験が 1回しかない私は雪の斜面で起こりうるであろうアクシデントの実態を想像することが分からなかった。

※今はスキー経験 2回になりました!


するとタイミング良く大黒が息子に教えている。「転んだら滑ってっちゃうから、しっかり歩くんだぞ」と。


そうか、下に滑って行くのか、そりゃそうだ。


だけど、滑ったら振り出しに戻るし、雪の谷間に落ちたら・・・?なんかちょっと恐くなる。

(この日の雪の状況は、アイゼンは使わなくても歩ける感じでした)


一方、息子は雪道が楽しくてしょうがないみたいで、登ったり下りたりを繰り返しながら進んでいる。


息子、すごいなーと感心してしまう。今をしっかり楽しんでいる様子が見えて嬉しさを感じた。


大雪渓の後に待っていたのは崖だった。


北岳がちっぽけに見える。あんなにきつかった北岳ですらこんな恐怖は押し寄せてこなかった。


「こわくなっちゃったよー」と泣き出したのは私。自然にポロポロと涙がこぼれ落ちる。


そんな姿を息子は驚いた顔で見て笑う。「みかちゃん泣いてるよ〜!(笑)」と。

※息子はわたしのことをみかちゃんと呼びます


それからは恐怖との戦いだった。崖にかかる橋の板の薄いこと、ってベニヤ板だし。そのうえ真ん中が壊れて穴があいている・・・。


転んで滑ったらお終いだーという考えが頭の中をグルグルと回る、と同時に涙も鼻水も出る。


もう顔なんてどうでもよかった。命にしがみつく、そんな感覚だった。


ちなみにこんなに必死になってる人は周りを見渡してもいない。なんで?


登り始めて 6時間半。山小屋が見える。山小屋から山頂までは約 40分。ゴールの近さを思っただけで安堵感が押し寄せてくる。



山頂に着く手前には 5日前に降ったという初雪があって、息子のテンションはマックスに。「雪合戦をしよう」と言う。左右に道はない崖の上で。


自分が情けないのか息子の精神力が凄いのか、よくわからない。


そして、やっとの思いで登頂!なんて狭いんだ山頂!わたしの恐怖心は絶頂!!


ピョコンと出ているところがてっぺんなもんだから、辺りは深い谷間となる。


ずっと四つん這いになって岩につかまって移動したい、そんな思いに駆られたけれど、周囲を見れば笑顔の人々。恐がっている人がいないことに驚く。


ああ、私が情けないんだね。すべての答えがみえた。


※血の気も覇気も喜ぶ気力もない私(笑)


後編へ続く

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