2016年の最後を山男たちと過ごし、初日の出は佐藤小屋の位置からは見えないので、元旦の早朝に初日の出を見るために6合目へと出発しました。




6合目までの登山道はアイスバーンと言って路面が凍っており、アイゼンがないと厳しい状況でした。


気温は5合目の佐藤小屋で−3℃で、(上に行くにつれて気温は下がります)風も強く吹いているので顔の感覚が段々となくなっていくのが分かりました。


ちなみに、私はメリノウール→ 防風の薄手ソフトシェル→ フリース→ ダウンジャケット→ ハードシェルと上は5枚


アンダーウェアはタイツ、トレッキングパンツ、ダウンパンツと3枚着てました。


夏の富士山頂で御来光を見る時も真冬並みの寒さになるし、真冬の6合目は寒さが厳しいし、


富士山から見る御来光がより特別だと感じるのは日本一の高さを誇るからだけじゃなくて、


自然の厳しさと向き合った後だからなんじゃないのかなーと思います。


きっと「登れないと見れない」ってところが御来光の良さを増すのでしょう〜。





6合目から小屋に戻ってしばらくすると『 子どもと山小屋泊。年末年始に富士山の佐藤小屋に泊まってきました 』に書いた17年間お正月に富士山頂を目指す挑戦をしている方が無事に戻ってきました。


その方の無事の下山に胸を撫で下ろし、山頂までのお話を伺うと「昨年よりもイージーでした」という言葉が出てきて、


経験値を積んでいるからこその言葉だとは分かっていたけれど、一瞬「いつか私も行けるのかな」という考えが頭をよぎりました。


しかし、その「イージー」だと思う感覚は「その人だけのもの」だと思う出来事が後に起こったのです。


佐藤小屋で楽しく時を過ごし、私たちが下山を開始した直後からヘリコプターが空を巡回するようになりました。


そう、滑落者が出たのです。


8合目付近から滑落して心肺停止・・・


佐藤小屋で一緒に過ごした方のどなたかな・・、ご家族はいる方なのかな・・、ああ、佐藤小屋のお父さんとお母さんはまた胸を痛めるのだな・・・


などといろいろな思いが出てきました。


何でもそうだけど、自然を相手に何かをする時は特に「自分の経験値」を元に判断することがとっても大事なんだと思います。


「誰かが言っていたから大丈夫」とか、「何かに書いてあったから心配ない」などは


単なる「参考」であって「確信的要素」ではないのですよね。


「自分の経験から判断をすること」を軸にして動いていれば、「無理な挑戦はしない」という選択肢が自ずと出てくるものなのです。


自然が相手なら無謀な挑戦は命取りになります。


そして、自分に合った挑戦を重ねていればそれだけ経験値も上がるから、できることも登れる山も増えていくのですよね。


富士山の0合目〜5合目の登山道もその年によって、雪道だったり、凍結していたり、晴れが続いていつもの登山道だったりと様々だから、


どんな状況でも自分で命を守れるように冬はアイゼンを持って行くとか


冬山の装備を怠らないとか


万が一を考えた遭難グッズを忘れないとか


登山の基本的なことを守ることが大事になります。


冬の富士山は5合目までであっても甘く見てはならないのです。


実際に、万全な装備や準備をせずに「楽しそうだから」という安易な考えで冬の富士山(5合目までであっても)に登る方も見てきました。


だからといって「じゃあ、富士山は怖いからやめよう」ってチャンスをなくすのではなくて、


冬山の低山を登って冬山の経験値を身につけたり、日頃からよく歩いて体力を付けたりと「自分自身(と子ども)」に力を付けて、


いろんなアウトドア遊びをファミリーで楽しんでもらいたいなーと思っているし、そのアウトドア遊びを通して子どもがいる人生をより楽しく豊かにできると思っています。


自然は変えられないけど、自分(たち)なら変えることができるので、ぜひ、自然と正しく付き合うことで素敵なライフスタイルにして楽しんでくださいね。


あ、


「誰かが言っていたから大丈夫」とか、「何かに書いてあったから心配ない」などは単なる「参考」であって「確信的要素」ではないのですよね。


のいい例が・・・


小3の我が息子は小学校の歯科検診ではいつも「虫歯はなし!」という結果だったのですが、


先日黒い点が歯にあるのを見つけたので歯医者さんに行くと・・・・・・・・


虫歯、ありましたーーーーー(涙)


歯医者さん曰く、


「学校の歯科検診を鵜呑みにしてはダメですよ!


流れ作業な上に子どもはツバが多いのでツバで汚れが見えにくくなっています。歯医者で風をかけてから歯を見るのは、そのツバを飛ばしているのです。


学校の検診ではそのような設備がないので、細かい所までは見えないのですよ。」


とのことでした。


日常の中にあることもただ単に鵜呑みにして素通りさせるのではなく、ちゃんと自分の経験値を上げられるように確かめて行動していこうと誓った出来事でした。


子どもの虫歯は大人の責任ですよね。。。(涙)


息子よ、すまん。。。。


みなさんも、疑問に思ったら歯医者さんに行ってくださいねーー。




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