先日警察庁から2016年に自ら命を絶った人の数が発表されましたね。
その数は、21,897人。
前年よりも2,128人少ないし、年々減ってはいるけれど
まだまだ2万人以上の人が1年間で自らこの世を去っているのですよね。
世界でいうとワースト6位で、最低限の生活保護があり望めば衣食住が手に入るこの日本において、なぜこんなにも多くの人が生きるのをやめてしまうのかなーと考えてみると、
(実際に数字で出ている原因や動機は、1位「健康問題」2位「経済・生活問題」3位「家庭問題」4位「勤務問題」です)
生きることに「希望がないから」なのですよね。
赤ちゃんや子どもを見ていると、例外なく生きるために生まれてくるんだなーと思うことがあります。
直ぐに亡くなってしまったり死産だったとしても、お腹の中にいる時や短い時間の中だったとしても一生懸命に心臓を動かし生きようとするのですよね。
これはその子自身の意思の他に、「命の本質」だからなんだと思います。
じゃあ、希望の塊で生まれてくる命がいつ病んで、生きることをやめる選択をするのかなと思うと、
自分を押し殺し続けた時なんだと思います。
自分の気持ちや考えや思いや「存在そのもの」を殺し続ければいつか「自分」というものが消えるから、この世にいる意味がなくなって、
意識していても無意識でもここ(この世)にいる選択をしなくなるんじゃないのかなと思います。
※あの世に行けば先に亡くなった大事な人に会える!あの世は希望の塊だ!と希望を持って亡くなる方もいると思うので、「希望がなくなる」というのはこの世の中での生きる希望のことです。
で、「自分を押し殺し続ける」っていつから始まるのかというと、
亡くなってしまう人は、幼児期から始まっているのですよね。
年齢をただ重ねれば「大人」になるんじゃなくて(見た目はただ歳を重ねるだけで老けますけど)
「大人」とは幼児期からの積み重ねの「結果」だから、
自分を出せる環境で育ったのか、または周りを気にして出すことができなかったのか
親にそのままの自分を肯定されてきたのか、それとも否定されてきたのかなどで
どんな大人になるのかが変わってきます。
「幼児期は人格の形成期」とは、こういうことなのです。
※大人になってから自分で気が付いて変わることはできるので、染み付いた基礎的な性格やその人の思考の傾向などを指しています。
どんな思考の傾向が、どんな人的環境で育つのかというと
例えば、
存在を否定されて育てば「自己否定感」が育ち
疑われて育てば「自己不信感」が育ち
認めてもらうことができなければ「自己承認の欲求」が過剰になり、
逆でいうと、
存在を肯定されて育てば「自己肯定感」が育ち
信じてもらいながら育てば「自己信頼感」が育ち
認めてもらってくれば「自己承認力」が付くようになります。
生きていても楽しくない、仕方がない、辛い、きつい、意味がない
そんな気持ちに心身が支配された時に人は病むのだと思うけれど
最後には
「でもなんか私は大丈夫」と根拠のない自信が湧いたり
「でもなんかそんな自分も好きだな」と自分を肯定できたり
「こんな自分もあるよね」とネガティブな自分も認められたりする「感覚=心」が育っていることが
「命を救う」のです!!
だから、大事な大事な存在の我が子が、あの世ではなくてこの世に希望を持てるように、
ありのままのその子を肯定する言葉をたくさんたくさんかけて育ててあげてほしいなーと思います。
これは子どもに全てを「いいよ」と許すことが大事だといっているのではなくて、
ダメなものはダメと言って良いし、
子どもと暮らす上で山ほどある怒ったり叱ったりする出来事をなくすことでもなくて、
ただ、どんなことがあっても「その子の存在は否定しない」ということが大切になります。
そして、もし存在を否定してしまったなら
できる気持ちになった時に、その分抱きしめてあげてほしいなと思います。
根本にあるお子さんへの愛を「今」たくさん伝えてあげてくださいね。
愛された記憶は自分への愛を呼び覚まします。
その伝わる愛の積み重ねが、未来の我が子を救います!
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