どんなに小さな子でも、自分がしてしまったことで相手が泣くと


一旦立ち止まって困惑した表情をします。


いけないことをして怒られた時は、「しまった」というような顔をします。


物を壊してしまったら、怒られる前に悲しい顔をします。


大人がケンカを止めなければ


例え泣いて終わったとしても、後腐れなく遊び出すことがあります。


ケンカをした後に「ごめんね」と言い合わなくても、


お互いにスッキリした表情をしている時もあります。


ちょっと手が当たった時に「あ、ごめんね」と言葉が出る時があります。


ふいに嬉しいことをしてもらうと「ありがとう」と自然と言う時があります。


人から何かをもらっても「ありがとう」は言わずにうつむいている時があります。


嬉しくてもプレゼントを受け取れない時もあります。


子どもたちは言葉に出せないけれど


心の中では「ごめんね」「ありがとう」と言っているのです。


「言葉」は相手に気持ちを伝える最も手っ取り早い手段の一つだから


「ごめんなさい」や「ありがとう」は言葉に出せた方が分かりやすいのかもしれないけれど、


言葉よりも前に「心」が育つ方が何十倍も大切なことなのですよね。


「ごめんなさい」も「ありがとう」も気持ちが形になった言葉、


「ごめんなさい」や「ありがとう」という文字だけに意味はありません。


幼児期は言葉よりも心を先に育てることができる時期だから


本当は大人は


「"ごめんなさい"と言いなさい」「"ありがとう"は?」などと、急かして「言わせる」ことをしなくても大丈夫なのです。


言葉に出せなくても、ちゃんと心は育っています。


もし教えてあげたいなと思ったら


まずは大人が日常の中で言葉に出して伝えるお手本を見せてあげたり、


「こういう気持ちになった時には"ごめんなさい"と言うんだよ」


「こんな風に嬉しい気持ちになったら"ありがとう"と言うんだよ」と


伝えてあげれば良いのです。








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