小学生とその親御さんと一緒に過ごしているとよく


「なんで大人はいつも自分でたちでいろいろ決めちゃうのー?」


「子どもの意見も聞いてよー」


「大人ばかりズルイ!」


という言葉が子どもたちから出てきます。


この背景には次にどこに行くとか、何を食べるとか「決める」ことがあって


この言葉を言われると大抵の親御さんは困った顔をするけれど、(もちろん私も困る時もあるけれど)


内心ちょっと嬉しくなります。


「あ、子どもの本音が聞けた!」って思います。


息子も小学2年生くらいからスケジュールを決めることに対して


「なんでいつも大人が決めるの?」


「◯◯(自分)はそれしたくない」


「◯◯(自分)はこれがいい」


などと言うようになったので、それからは息子に関わることは全部本人に意見を聞いてから決めるようにしています。


でもこれって今に始まったことじゃなくて、


まだお話が上手にできないもっと小さな頃から「イヤイヤ」という態度で子どもは意見を言っていたのですよね。


小さい子は言語化できないかわりに態度で示しているのです。


言葉でも態度でも、その時に大人が子どもの意見を(意見があることを)無視したり、大人の都合を通そうとすると、


子どもは「自分は尊重されていない」と強く感じるので、


「反発」して言葉で返したり、激しくイヤイヤをしたり、大人を無視するようになったり、


または、「諦めて」自分の殻に閉じこもったり、無気力になったりします。


大人はこれらの子どもの態度を「困ったこと」や「問題」にするけれど、本当はこれは子どもの正当な反応なのです。


反発して、無気力になって、


子どもは「自分がここに生きていること」を一生懸命に表しているのです。


ただ、反発と言っても、小さい子だと自分の気持ちが整理できなかったり、


何か自分でも分からないけれどイヤイヤするということもあるので、それを全て受け取ってしまうと大人が疲れてしまうから


何が嫌なのかを追求するのではなく、「何かが嫌なんだなー」と思って


「そっか、わかったよー。何かが嫌なんだねー」と受け止める言葉を掛けつつもスルーすることが大事になってきます。


子どもの全てを理解しなくてもいいし、できないものだけど、


その子に意見や気持ちや思いがあることを理解すると子どもは安心して、反発や無気力という反応を終えます。


反応はキッカケや原因があるから起こることなので、


自分がしたことに対して子どもの態度に困ったことがあったら、


自分の中にある思いを見つけてそれを癒やすと子どもの反応も変わってきます。


だから、先ずは自分の言動を振り返えることが大切になります。


子ども(その子)の声を聞くことは、


子どもとの良い関係性を築く為に最も必要で簡単な道なのですよね。


これは家庭でも幼保園でもスクールでも同じだから、私もこれからも「子どもの声」に耳を澄ましていきたいと思います。


そして、子どもの言葉は聞き入れることが大事なんじゃなくて、子どもにも「思いがあることを知ること」が大事なことだから、


例え理解できなくても「その子に思いがあること」を受け止めていきたいと思います。


あと、大人は感情が出た後に理性も持つことができるけれど、子どもは感情のみで表すので、


自分に理性を持つ心の余裕がないと、自分が子どもの感情に飲み込まれてしまうことがあります。


感情と感情とがぶつかると良い時もあるし、お互いにスッキリして終えることができることもあるけれど


毎日起こる「イヤイヤ」時期にぶつかり続けていたらかなりのエネルギーが必要になり、それを補えなければ自分が疲弊してしまうので・・


心に余裕を作れるように、一にも二にも大人が自分を満たすことを「優先すること」が大切になります。


それでも余裕がない時はとにかく「スルー」することに限ります。


ただでさえ心に余裕がないのだから、残り少ない(笑)大事な心をその子に向けないで、


とりあえず「わかったよー、何か嫌なんだねー」と答えるだけにすることも大事なことだと思っています。









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