子ども同士がケンカをした時に、大人が介入せずに放っておくとどうなるのか。


私たち Pygmy Outdoor Lifestyle School FUTAKO TAMAGAWA(ピグミーアウトドア・ライフスタイル・スクール二子玉川) は子どもたちにケンカというツールを使って心を育んでいってほしいという思いから、


子ども同士がケンカをすることを肯定しています。


※大きなケガや事故にならないようには気を付けています


なのでこれまでに、「子ども同士のケンカに大人が介入しないとどうなるのか」の結果のパターンを幾つも目にしてきたのですが、


どれも「子どもってすごいなー!!」と思うものばかりでした。


その子らしさや、年齢や発達段階に相応しい解決の仕方を子どもたちはするので、「大人が思った」結果やプロセスを踏むことはないけれど、


この自分(大人)が思うようなことを子どもに求めなければ、大抵は子どもは自分たちで上手に解決をします。


もしできなくても大人がどちらが悪いのかなどを決め付けずに双方の気持ちを聞いてあげることで、


気持ちが落ち着き自分たちで解決をしていきます。


参考記事


台風で落ちた枝が地面に広がる公園で遊んでいる時のこと、


Aちゃんが遊んでいた枝から手を放した隙間に、


「これぼくの〜!」と言いながら、BちゃんがAちゃんの枝を持って走り出しました。


慌ててAちゃんはBちゃんを追い掛けて枝を取り戻そうとしましたが、


Bちゃんは枝が気に入り放そうとしません。


Aちゃんはどうにか取り戻す為にBちゃんに訴えるので、逆に怒ったBちゃんはAちゃんをつねって泣かせてしまいます。


Aちゃんが大きな声でずっと泣くものだからBちゃんは困っていたけれど、どうしても枝を放したくない様子でした。


Aちゃんがずーっと泣き続けるので、困ったBちゃんは自分が持っているよりも細くて小さな枝を拾ってAちゃんに「これあげるよ」と言って渡しました。


しかしそれでもBちゃんは泣き止みません。小さな枝じゃなくて、自分が持っていた大きな枝が欲しかったのです。


すると泣いていることに気が付いたCちゃんが、Aちゃんの側に寄って「大丈夫?」と声を掛けました。


けれどAちゃんは泣き止みませんでした。


次にDちゃんが大きな大きな枝を2つ持ってAちゃんの所へ行き「こっちとこっち、どれにする?」とAちゃんに聞きました。


そして、Aちゃんは「こっちにする!」とより大きな枝を選んで微笑みました。


その後は、AちゃんはDちゃんから貰った枝を大事に抱えながら、Bちゃんとも何もなかったように仲良く遊んでいました。


ー完ー


こちらの出来事は2歳後半と3歳と4歳(2名)の子が起こしたことなのですが、


こうやって子どもたちは年齡や発達段階含め、今の自分ができることでアクションを起こして解決をしていきます。


大人が焦って介入しなければ、時間は掛かるけれど、その時に必要な出来事がちゃんと起こるようになっています。


なぜかと言うと、子どもはより良く育つ為に今を生きているからです。


全ての行動は、自分がより良く育っていく為のものだから、


子どもにとって経験の無駄というものは存在しません。


だから、「大人が解決してあげないこと」は実は「1番子どもたちの為になること」なのです。




ちなみに例えば、枝で遊び慣れていない子が枝が原因でケンカをすれば、振り回して相手を傷つける可能性があり健全なケンカができなくなる場合があるので、


そういった子がケンカを始めた時は先ずは枝を置くように声を掛けます。


物や武器で解決するのは早いけれど、気持ちや感情や思いなどの「心」で関わることが幼児期には大切だから、


その為の環境作りは大人の大事な役目だと思っています。


その為には、時間も掛けるし、大人も見守れるだけの忍耐力を持って子どもたちと関わっています。


それと、「大切なことはなにか」を間違えないように、常に自分たちの行動を見直すことも忘れずにしています。


皆さんも是非、「大人が解決してあげないこと」をしてみてくださいね。







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